みずくら水 枕こころ博物館

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創 作 自 由 詩 集  水 枕







 
  春 の 音 宇 宙 船 渡 し 舟 ひとつ目フック  
  碧 い 淵 手 の 平 水 の 琴 結ばれない恋  
 

目 次 みずくら 使用法 保存法 Q&A






































 春 の 
 


みずくら
 


   タップン・・・


   耳もとで 水 枕 が鳴った

   静かに眠っていても

    水 枕 は独りで鳴り始める

   たっぷん、タップン


   ずっとずっと昔の思い出

   結婚前の心躍るデート

   二人でボートを漕いで

   ボートの舷の波の音が沈黙を破り

   すこぶる幸せだった
 

   リズミカルな 水 枕 の音

    水 枕 に身を任せ

   たっぷん、タップン


   心地いい 水 枕 の水音に

   耳を澄まし

   静に静に

   次の音を待つ


   たっぷん 幸せ

   懐かしく嬉しい波の音

   
   
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   まくら宇宙船
 


みずくら  
 


    たっぷん、たぷん

    私は天井を眺めながら

    心地いい浮遊感に包まれ

    宇宙船の無重力は

    こんな心地なのだろうかと

    こころ水まくらに揺らぐ


    今から三時間半ほど前

    宵の明星より明るく輝きながら

    国際宇宙ステーションが
 

   北西の空から南東の空へと

   飛んで行くのを見たばかり


   今 私のこころ

   耳もとの水まくら

   国際宇宙ステーションに

   地上350キロメートルの上空を

   秒速8キロメートルのスピードで

   地球の周りを巡っている


   
   





































      渡 し 
 

みずくら
 

     今日と明日を隔てる
     月明かりの海の上
     私は明日と言う向こう岸へ
     小さな渡し舟に乗って
    たどり着こうとしている

     波任せの幸せな舟の旅
     舟べりを打つ波がたぷん、タップンと
     耳もとに優しく心地いい

     明日と言う名の対岸の
     手付かずの希望に満ちた向こう岸
     私はその岸に早く着きたくて

     「漕ぐべからず」の張り紙のあるその舟の
   櫓(ろ)を漕いでしまった
   たっぷんと大きく舟が揺れ
   タッポンと水の音がして目覚めさせられた

   目の前で赤いひとつ目フックが揺れている
   そうだ、私は 水 枕 を揺らしていたのだ
   明日は未だ月明かりの向こう
   耳もとの 水 枕 
   ゴムを叩く波の音が
   たぷん、タップンと耳もとを刺激して
   私を明日の対岸へ誘 ( いざな ) ってくれる


   
   





































 ひ と つ フッ ク
 


みずくら
 


    水 枕 に耳元を乗せると

   私のすぐ目の前に

   元気よく斜めにピンと立った

   赤いひとつ目フックが目に入る


   首にはネクタイの代りに

   きらりと光る銀色の締め金具


   私の体重の一割の力の掛った

   内側の水を


 

   懸命にせき止めた金具の先で

   健気に揺らぐひとつ目フック


   じっと静かに寝ていても

    水 枕 はタップンと鳴って

   フックのひとつ目をウィンクさせ

   私に語りかけてくれる


    水 枕 の可愛い仕草

    水 枕 の生態の不思議

   私は 水 枕 の虜(とりこ)になる
   
   





































 碧 い 
 


みずくら
 


   うつら うつらしていた
   

   私は碧く底の知れない

   淵に浮んで

   水の深みを見ていた

   
   顔の横を太陽の光が筋になって

   淵の彼方を目指しているが

   その光の筋の先は

   揺らぐ碧に融けておぼろ

   
   心地いい浮遊感

   耳もとに波の音が優しい

 

   私は

   光の筋の行く手を知りたくて

   立ち泳ぎに移ると

   光の筋のその先を

   足で強くかき回した


   タップン!

   耳もとが揺らいで波の音がした

   碧い淵と光の筋が消えてなくなった


   気が付くと目の前の

    水 枕 のひとつ目フックが

   私にウインクを送ってくれている
   
   





































 手 の 
 


みずくら
 

   たっぽん


   その 水 枕

   私の両の手の平に抱えられると

   篭(くぐ)もった声で呟きながら

   身体全体を水そのものにして

   手の平からこぼれるように

   自分の行く先を探し始めた


   つい先程まで逆さに宙吊りされて

   板になっていた 水 枕
 

   今では水をもらって活き活きと

   たっぷん、たっぷん

   豊かな身体を揺らしながら

   懸命に行く先を探している


   さあ可愛い 水 枕 さん

   何処へも行かなくていいから

   私が眠る耳元へやって来て

   ゆらゆら私の心を揺らしながら

   たっぷん、タップン

   可愛い水の音を聴かせておくれ
   
   





































 水 の 
 


みずくら
 


   タッポン たっぷん

   ちゃっぽん チャプン

   こぼこぼ コボッ

   ・・・・・


   なんと心よい音色

   心地いい浮遊感なのだろう


    水 枕 に身を任せながら

   私は今夜も 水 枕 の虜 ( とりこ ) になる
 

   一体 水 枕

   幾つの音色を奏でられるのだろう

   数えて見たことはないけれども

   正確な音階は出せないけれども


    水 枕 は水を奏でる水の琴

     たっぽーん たぷーん


   私は 水 枕 の琴の音と浮遊感に

   今夜も酔いしれる
   
   





































 結 ば れ な い
 


みずくら
 


   タッポン たっぷん


   優しく懐かしい音色

   心地よく揺らぐ 水 枕

   私は 水 枕 にまどろむ


   半世紀以上もの毎日

   毎晩欠かすことなく 水 枕 で眠って

   それでも未だ飽きないでいる


   実は私は 水 枕 のことを

   私の連れ合いのほかには

   話せないでいる
 

   何故って?

    水 枕 のことが恥ずかしいから


   恥ずかしいけど好きで堪らない

   これって恋愛感情?

   もしかして

   私は 水 枕 に恋をしているのか?

   ならば永遠に結ばれない恋


     たっぽーん たぷーん


   今夜も 水 枕

   私のこころを捉えて離さない
   
   
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