冷たい 水 枕 の医学的な効果についてご説明します。
○ 冷たい 水 枕 に解熱効果はあるのでしょうか?
風邪を引いて熱がある時、後頭部へ冷たい 水 枕 を当てると気持ちがいいものです。
しかし、冷たい 水 枕 を後頭部へ当てていても、殆ど解熱効果はありません。
これは、後頭部へ当てた 水 枕 が取る熱量は、身体の発熱量より遥かに少ないからです。
発熱した身体の体温を下げるには、身体全体を巡っている動脈血の温度を下げる必要があります。
頚動脈のある首の部分、脇の下、足の付け根・内股部分を冷やすなどの方法があります。
その他、解熱剤を飲む方法もあります。
しかし、その方法は病気や症状によって処置に適不適があり、素人が対処しては危険です。
発熱の処置にお困りの場合は、必ず掛り付けの医師に相談して対処して下さい。
○ それでは、何故発熱時に冷たい 水 枕 を当てるのですか?
発熱で火照った身体に、後頭部へ冷たい 水 枕 を当てると気持ちがいいからです。
普通、摂氏37度5分以上に発熱していると、摂氏零度の冷たい 水 枕 を直接後頭部へ当てても
殆ど冷たさを感じなく、かえって気持ちがよい位に感じるものです。
(摂氏37度5分以下の微熱の場合、冷たい 水 枕 を直接当てると冷た過ぎ苦痛に感じます)
冷たい 水 枕 を心地よく感じると、ひとはこころが落ち着くものです。
こころが落ち着くと、風邪などの辛い頭痛の症状にも耐えられるものです。
水と氷の入ったゴム製 水 枕 には、「タプ・タプ」とした柔らかな優しさがあります。
水 枕 に空気が残っていると、頭を動かす度に 水 枕 が「チャプ・チャプ」鳴ります。
発熱で苦痛を感じ辛い時、 水 枕 のこれらの感触は癒し効果を生むのです。
冷たく、柔らかで優しいゴム製 水 枕 は、解熱効果は殆どなくてもこころを鎮める癒し効果が
あると考えられます。
(注 意) 寒冷やゴム・アレルギーなどで 水 枕 が合わない場合があります。注意が必要です。
西欧諸国には、日本のゴム製 水 枕 と同じ様な形をした湯たんぽがありますが、
日本の様な冷やすためのゴム製 水 枕 はありません。
熱のある時冷たい 水 枕 を当てて冷やすのは日本だけの習慣の様です。
○ 熱のある子供が 水 枕 を嫌がります。どうすればいいでしょうか?
水 枕 は冷たくても解熱効果は殆どありません。
従って、お子供さんが 水 枕 を嫌がる場合は無理に使用する必要はありません。
子供さんの状態をよく観察して、元気がなく機嫌が悪かったり、ぐったりしている等の場合は、
躊躇する事なく、一刻も早く掛り付けの医師の指示に従って下さい。
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