1、入手した経過
私は、2,010.10.01 何時もの様に Yahoo! オークションに出品されている 水 枕 を閲覧していました。
当日、オークションに出品されている写真を見ていると、ゴムの表面に「iRUMA」の刻印がある 水 枕
が出品されているのを発見しました。それは、ゴム製 水 枕 では初めて見るロゴでした。
出品された 水 枕 には、即決落札が付いていましたので、私は、即刻、即決価格(\1,500.-)で落札させた
ものです。
ゆうパックで送られて来た 水 枕 は、収納箱はありませんでしたが保存状態がよく、ゴムの劣化はほとんど
認められませんでした。
しかも、付属している締め金具が、一般的な「コマ式締め金具」ではなく、コマの部分がクサビ型をした
特殊な構造をした、初めて見る締め金具でした。
「 水 枕 博物館」にも掲載されていない大変珍しい銘柄のゴム製 水 枕 と締め金具です。
2、製造メーカー
「iRUMA」の刻印のあるゴム製 水 枕 、一体何処のメーカーが何時ころ製造したものか、大変疑問に
思いました。そこで、インターネットで調べる事にしました。
「iRUMA」ロゴをキーワードにして検索したところ、「入間川ゴム梶vの サイト を見付けました。
そこには、「入間川ゴム梶vは昭和8年の創業、製品品目に医療用ゴム製品がある事が分かりました。
私は、「iRUMA」ロゴのゴム製 水 枕 を製造したメーカーに違いないと考えました。
そして、その事をメールで照会したのです。
すると、即刻、返事をいただきました。
返事の趣旨は次のとおりでした。
(1)入間川ゴム鰍ェ昭和30年代に製造したゴム製 水 枕 に違いない事。
(2)会社には、既に、当時ゴム製 水 枕 を担当した社員が退職していないため詳しい事が分からないが、
「社内報に記事が載っているので、そのPDFファイルを添付するので、参考にして欲しい」事。
(3)当時製造した 水 枕 が、資料として数枚のみ会社に保存してある事。
そして、メールには、昭和39年開催された東京オリンピックのバレーボールの公式試合球を入間川ゴム鰍ェ
製作していた事、それを機会に会社の営業主体がスポーツ用品に移行し、ゴム製 水 枕 の製造を中止した
年代は、昭和40年代後半期らしいとの事、また、ゴム製 水 枕 製造の最盛期は、昭和20年代後半からから
40年代後半だった事などが添えてありました。
3、「iRUMA」ゴム製 水 枕 の特徴
(1) ゴム製 水 枕 本体について
本体は、従来どおりの形をした、正に典型的な普及型の形のゴム製 水 枕 です。
水取り入れ口から 水 枕 の肩に掛けてのクビレが深い感じがします。
ゴム表面の模様が表と裏で違っています。
使用されている天然ゴムは極めて上質、ゴムが厚めですが柔らかく丁寧な作りの 水 枕 です。
(2) 締め金具について
下の写真のとおり、「iRUMA」のゴム製 水 枕 に付属している締め金具は、一般的なコマ型締め金具
とは異なり、コマの部分がクサビ形になっています。
締め金具を締めると、このクサビが、締め金具のレバーに作られた切れ込みに入り込み、不用意に締め
金具が開く事を防ぐ様工夫されています。
一般のコマ型と違い、クサビの形の金属片がレバーの裏側を滑って行き、レバー内側の切れ込みに入る
構造になっています。このため締める時、若干、力を要する感じがします。
レバーの表面には「PAT.528545」の刻印があります。
材質は鉄でプレス加工精度が若干粗雑、メッキはクロームメッキ、高級感に乏しい感じがします。
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