水 枕 の 癒 し 効 果
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村山貞也 著 「人はなぜ音にこだわるか」より 雨の音の変化は神経を休める ( 本文 p.20 )抜粋
毎晩、考えごとに悩まされ、眠れない夜が続いた。人に勧められて、いろいろな雨の音だけを録 音したテープを買って来て寝室に流すと、始めの数夜は、単調な雨の音に神経が集中して、むずか しいことを考えずにすみ、見事に安らかな眠りに入れた。そのうちにまた駄目になってしまった。 なぜだろうかと考えた。それは、テープに入っている雨の音の順番を覚えてしまい、次にはどんな 音が出てくるかわかってしまったからである。そうすると、雨の音はおもしろくなくなって、それ に集中できなくなり、また考えごとをしだしてしまうのであった。 本当の雨に耳を傾けていると、雨は強くなったり弱くなったり、その間を風が吹き抜けて行った り、雨が止むと軒端に落ちる雫の音がしたりして変化に富み、予測がつかない。つまり意外性に対 して楽しみがあり、神経が休まるのである。意外性が鎮静とか、病の快癒に関わるということは、 <アンデルセンの「ナイチンゲール」>(87ページ)の項に記した。 抜粋終わり。 --------------------------------------- みず ま くら ------------------------------------
つまり、人は、快適な音色と音の大きさのほかに、音の意外性に心の安らぎを覚えているようです。 水 枕 は、 水 枕 の当て方や頭の動かし方で揺らぎ方や鳴り方が変り、次の 水 枕 の 揺らぎ方や、鳴り方に予測し難いものがあります。 しかも、 水 枕 でウトウトしている時、自分の鼓動や呼吸の僅かな動きで 水 枕 が揺らぎ、 思わぬ時に 水 枕 が鳴って、意外に大きな 水 枕 の音に 我に帰る 事があります。 一般に、 水 枕 を後頭部に当てた場合、発熱を抑える効果は少ないと言います。 しかし、何時揺らいで鳴るか分からない 水 枕 の意外性は、好奇心を煽り、心地いい音色、 浮遊感、冷たい爽快さ、幼い頃母親に作ってもらった 水 枕 の懐かしい思い出などが相まって、 使う人に安らぎを与え、病で疲弊し勝ちな こころ を癒してくれるのではないでしょうか。
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